会報第42号
日本短歌協会の会報第42号が発行されました。毎号16ページ、B5サイズの冊子です。日本短歌協会からのお知らせや会員の作品、エッセーなどを掲載しています。
本年5月に刊行されました2018年度版『歌人年鑑』に掲載された作品の評論を、短歌について原詩夏至氏に、エッセ「私の一番好きな『歌』」について川内二三子氏にそれぞれご執筆をお願いしました。
今年の日本短歌協会賞は残念ながら該当なしとなりましたが、秋山義仁歌集『旅の伝説』と水門房子歌集『いつも恋して』が候補歌集に選ばれました。
なお、第11回日本短歌協会賞は平成30年に出版された新人の第一歌集を対象に、受賞一点、次席一点を基本に審査されます。
新刊歌集である林宏匡歌集『前進』、大森静佳歌集『カミーユ』、江田浩司歌集『孤影』、伊東文歌集『逆光の鳥』の批評を井辻朱美氏にご執筆いただきました。
2018年度版『歌人年鑑』の校正紙
日本短歌協会の2018年度版『歌人年鑑』が今年の5月に刊行されました。そのゲラをそろそろ処分しようと思いますが、記念にそのうちの何枚かをお見せします。
表紙と巻頭のグラビアページに使われている写真は、すべて甲村秀雄氏が撮影したものです。
私くらい(誰?)の編集の達人になると、「これと同じにして下さい」みたいな指示でも印刷所にはちゃんと伝わります(笑)。
この『歌人年鑑』には、参加した歌人の作品が各12首ずつ掲載されています。今年度版は71名が参加しました。
短歌だけでなく、エッセーも発表できます。今年度版のテーマは「私の一番好きな『歌』」でした。
自主制作作品集として、有志が短歌や俳句、随想を発表しています。
日本短歌協会賞は、今年は残念ながら受賞者なしでしたが、過去の受賞者はみなさんそうそうたる歌人です。
今年度版の作品集成は「光と影の『歌』の帆船」でした。来年度版は「光と影の『緑』の帆船」です。
日本短歌協会は小さな船ではありますが、日本の和歌の歴史という大海で航海を続けています。
第10回「日本短歌協会賞」につきまして
第10回(平成29年度)日本短歌協会賞は厳正なる審査の結果、受賞は該当なしとなりました。
13の候補作のうち次の2作品が最終選考まで残りました。
なつかしく時と人とが手をつなぐ汚くて安いガード下モツ焼き
うぬぼれと自信のなさが入り交り踊り出してる私の老後
ふるさとは茜色した山の中もう戻れないからこれでさよなら
秋山義仁歌集『旅の伝説』(飯塚書店、平成29年4月10日発行)
ぼってりと落ちそうな月追いかけて/走る Highway/もうすぐ逢える
別れ際 改札口で撫でられた/髪が あなたを/忘れられない
こうやって誰かにすこし馬鹿にされ/生きていくんだ/いつも恋して
水門房子歌集『いつも恋して』(北冬舎、平成29年1月30日発行)
第13回定時総会
日本短歌協会第13回定時総会が6月8日に行われました。